7月の園だより
夫との口喧嘩は、大概は勘違いが原因です。
一緒に買い物をしていると、気を利かせてくれたのでしょう。
「じゃ、僕、先に行ってコーヒーを買ってくるよ」
と言って、夫は行ってしました。
私はレジをすませ、地下の食品売り場に行ったのですが、夫はどこにもいません。
そのころ夫は、1階のコーヒーショップで豆を買い終わり待っています。
私は重い荷物を持って四方八方探して、やっとこさっとこ夫を見つけます。
すると、夫は一言「どこ行ってたんだ!」
カチンときた私も一言「どこ行くってちゃんと言ってよ」…
人は自分の思った通りに聞き取ってしまう生き物なのですね。
そして、自分の経験値でしか想像できない生き物なんですね。
私はいつも豆を地下の食品売り場で日ごろの買い物のついでに買っているけど、
いつも買い物をしていない夫はスーパーの入り口にあるコーヒーショップしか目に入らない…
よく考えればそうだと思います。
でもつい自分のフィルターで聞き取ってしまうんですね。
子どもとなるとさらにやっかいです。
まだコミュニケーション力が弱い子どもたちは
つたない自分なりの言葉で伝えてきます。
それを私たちは親として見てきた我が子と重ねながら聞き取るのです。
つい、またやったのね…なんて感情が湧いてきがちです。
うちの子は内気だから…
怒りっぽいから…
泣き虫ね…とか思いながら聞いてしまいがちですよね。
でも、その子なりの思いやそうならざるを得ない気持ちがあるはずです。
知ってるつもり、
わかっているつもりの〝つもり″に惑わされず聴くことが
我が子の気持ちを受け止め、寄り添うことになるのかもしれませんね。
“聴く”…難しいけど、私たち大人に、今一番求められている力です。