12月の園だより
先日、年少の発表会がありました。
その表現遊びの一コマです。
子どもたちは1本橋に差し掛かると、
バランスを取りながら渡りはじめました。
一人ひとり、
一列になって慎重に…。
両手を広げバランスをとる子。
落ちないように足元を確かめながら歩く子。
さまざまですが、みんな一生懸命渡っています。
渡り切ると思い思いにホッとした表情すらみせてくれます。
とその時、
一人がくるっと向きを替えて、戻り始めました。
“あれっ?なんで?”と思いながら見ていると、
その子は慎重に戻りながら、
手をできる限り伸ばし…
渡っている子を助けようとしているのです。
渡っている子もそれに気づくと
お友だちの方へめいっぱい手を伸ばしながら、
慎重に渡ってきました。
渡りきると、
その子も後ろの子どもへ手を差し伸べるのです。
表現遊びの中ではありますが、
“自分が渡れてうれしい!!”にとどまらず、
がんばっているお友だちにもがんばってほしいと、
手を差し伸べている子どもたちに、
とても豊かな成長を感じました。
この時期の子どもたちは、
遊びを通して自分ひとりで遊ぶより、
お友だちと遊ぶともっと楽しいことに気付きはじめます。
自分と違う意見に出合い葛藤しながらも、
友だちと同じ目的を共有して遊ぶことの楽しさに
魅了されはじめるのです。
そして
「自分」から
「自分たち」へと視野が広げ、
「共に」助け合う「仲間」になっていくのです。
もちろんこの一本橋は単なる表現遊びですが、
このような遊びを続ける中で、
実生活でも友だちを思う心が根付いていくのだと思います。
これからも、
いろいろぶつかり合うこともあるだろうけれど、
もっともっといっぱい遊ぼうね…
真剣なまなざしで表現する子どもたちをみて、
遊びの大切さを改めて感じた一日でした。