2018/02/06

2月の園だより

 大雪のあとは雪かきです。

雪が降った翌朝、私が家を出たのは6時。

そのときには駅までのほとんどに道がつけられていました。

お蔭さまで滑る心配もなく、とてもありがたい気持ちでいっぱいになり、

外は寒いけど心温まる登園となりました。

そして、私もがんばらねばと気持ちを奮い立たせ、遊歩道の雪をかいていると、

今度は、いろいろな方の温かさに触れ、さらに温かい気持ちになりました。

「ありがとうございます」

「助かります」

「無理なさらずにね」等々と声をかけてくださる方々…

園児も「がんばって!!」等と応援してくれます。

そして、

ちょうちょ組の小さなお友だちも「私も雪かきする!」と、

子ども用のスコップを持ってきて、(遊歩道ではなく公園の雪ではありますが、)

一生懸命、雪かきをしてくれていました。

 私としては、子どもたちがマラソンで滑らないように、雪をかいているだけなのですが、

いろんな方に励ましやお礼を言われると、

人のお役に立ててうれしくなり、なんだが力も湧いてきます。

 はじめは、〝あのあたりまでは到底無理だから、半分位で終わりにしよう“とやり始めるのですが、

声をかけられると、うれしくなって

〝もう少しやろうかしら”と思い直し、

気が付いたら、

到底無理と思っていたあのあたりまで頑張ってしまっていました。

 私はふと「ペイ フォーワード~可能性の王国~」という映画を思い出しました。

11歳の少年が世界を変えていくために、

人から受けた厚意をその人に戻す(ペイ バック)のではなく、

他の誰かに先贈りをして(ペイ フォーワード)

善意を広げていこうと提案して、

それが社会を動かしていくという話です。

大雪の翌朝、雪かきされた道を歩けた厚意を、

私は他の道を雪かきすることでペイ フォーワードしている…

もしかしたら、私の雪かきで温かい気持ちになった方が

家族に優しく声をかけることでペイ フォーワードしていく…。

そんな輪が広がっていくことを想像しながらの雪かきは、

ひとりでやっていながらもひとりじゃない…

そんな気分です。

 大雪の翌日、

あるお母さんは道々雪かきをしながらお迎えにきていました。

「我が子のためですよ」とおっしゃていましたが、

「我が子」のための道を

たくさんの方が感謝しながら歩いているのだろうなと思うと、

そんなお母さんがいらっしゃるこの地域が

ますます好きになりました。